黄金比について問い、考え、そして使う
黄金比は最も美しい比とされています。
黄金比は美術分野のみならず、今日では工業製品の中にも取り入れられています。
では、なぜ黄金比は美しいのか。
黄金比は数学的に説明される
図1は黄金比で描かれた長方形です。
黄金比は「1:1.618…」の比率で構成されます。
この長方形から、短い方の辺の正方形を取り除いた長方形は、また黄金比を維持しています。
その長方形から同様に正方形を取り除いても黄金比は維持されます。
この性質は延々と果てしなく続きます。(図2)
この性質を数式で表すと「美しい」表示になるそうです。
数式の美しさと図形の視覚的な美しさの間には関連性があるようです。
黄金比は自然界にも見つかる
数学的に説明される黄金比は植物の生長や生物の成長のメカニズム、進化のルールにも見つけることができます。
図2に表されている正方形に曲線を引いてつなぐと、螺旋模様が描かれます。
この螺旋模様からはオウムガイの殻の断面が連想されます。(図3)
個体差は当然あるでしょうが、自然淘汰の結果として黄金比に近い比を見つけることのできる個体が生き残ったと考えられます。
黄金比は生き物の成長や構造にとっても理想とされる比のようです。
数式的に美しく、自然界の中にも見つけることのできる黄金比ですが、視覚的な美しさとそれらがどうつながるのかは謎な部分が多いようです。
個人的に思うのは、人々は「ふつう」が好きなのではないかということです。
自然界のいたるところに見られる黄金比はサブリミナル効果のように刷り込まれ、愛着という感情を生み出し、それが太古の昔、もしくはそれ以前より普遍的無意識として落ち着いたのではないでしょうか。
数式との関連性は宇宙的意識が介在しているといえるでしょう。
話が大きくなりすぎるのでこのあたりで終了です。
黄金比を使う
黄金比を扱うことのできるのはデザイナーだけではなく、非デザイナーであっても例えばパワーポイントで資料等を作成する方にも扱えます。
1. 正方形(長方形)を描画する
2. コンテキストメニューを開き「配置とサイズ」を選択する(図4)
3. 高さと幅を黄金比に近い8:5の倍数に設定する(図5)
4. サイズが設定されたら長方形の四隅をshiftキーを押下しながらドラッグして用途に合わせてリサイズしましょう。